プログラム開発事例 ~CAE業務の資料作成を支援するソフトウェア~

 CAE業務を行う上では、計算を流して終わりではなく、解析したデータをきちんと纏めなければなりません。ときには大量の解析結果をルーチンワークとしてエクセルやワードなどへ指定された形式に纏めなければならず、非常に時間が掛かっている場合もあります。このような作業を手作業で行うにはミスもつきものであり、作成された資料の二重チェックなども含めるとかなりのコストが掛かっているケースもあるでしょう。そのようなケースに対して、当社では解析結果を纏めるためのプログラムの開発を行っています。

 過去の開発例では、解析結果のデータを元にエクセルやワードを自動的に作成することで、作業期間を短縮を行いました。エクセルファイルの作成では、【データ・数式の書き込み、色付け、行列の非表示化や、シートの作成、グラフの作成】、ワードファイルの作成では、【テキストの書き込み、画像貼り付け、エクセルデータの貼り付け】等々の、ほぼ全ての操作をプログラムにより自動化することが出来ます。

 また、資料作成にあたって、モデルに使用される材料の物性値を文献値を調べて参照しなければならず、面倒になっている場合もあります。このような場合、当社では物性値のデータベースを構築し、マテリアルの名前などの必要最小限の情報を入力するだけで自動的に物性値を取得して、資料を作成するようなプログラムの開発も行っています。


 プログラムの出力結果の例を掲載します。次の例は、モデルの梁要素をプロパティ毎にハイライトしてエクセルを作成するプログラムによる出力結果図です。

 エクセルのテキストボックスや、印刷範囲の設定なども全てプログラムにより自動的に行い、ユーザーがモデルファイルを指定するだけで、そのまま印刷すれば資料が完成するようにしています。